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【旅の景】824列車をたどる旅(その4):米子→福知山

アシヲヂ / ashiwodi

824列車をたどる旅(その4):米子→福知山 夕暮れの山陰地方。少ない乗客を乗せて走る最終列車。兵庫県

今回は824列車をたどる旅というものを行いたいと思います。
その4は、米子から福知山まで。まだほのの明るいうちに米子を出発。30分程度で窓の外は暗くなってしまいました。米子から鳥取まではキハ121に乗車。この区間は帰宅時間とも重なりそこそこ乗客あり。暗闇の中、新型ディーゼルカーは疾走します。
鳥取からはローカル区間。まばらな乗客を乗せてキハ47が走ります。豊岡で電車に乗り換え。福知山までの最終便ということもあって、やはり少ない乗客。
福知山には23:30過ぎに到着。下関から実に18時間、普通列車を乗り継いで全駅に停車しながらの長旅でした。
かつての824列車のスジをたどった旅でしたが、当時と現在とでは鉄道を取り巻く環境や社会情勢、事業者の経営思想など全く変わっているため、当時をしのぶということにはならなかったと思います。しかし、かつてこのような列車が走っていて、偶然にも同じようなスジが生き残っているというのも面白いことではなかったでしょうか。824列車の往時を偲ぶことにはなりませんでしたが、とても楽しいものでした。

824列車は1972/10/02~1984/01/31の間に運行されていた当時の日本最長距離普通列車で、鉄道趣味誌にもよく乗車ルポが掲載される伝説的な列車でした。当時中高生だった鉄ヲタの私は、この列車に乗りたい乗りたいと思っていましたがかなわず、1984年2月改正において出雲市で分割され最長距離のタイトルを下ろしました。
数年前のある時、ネット上のトピックで「最長距離普通列車」の話題を読み、「そういえば私の中高生のころの最長距離普通列車と言えば、824列車だったなぁ。」と思っていたところ、あることを思いつきました。「824列車のスジって、今のダイヤでもたどれる?」と。そしてすぐに時刻表をめくってみたところ、たどれることが分かりました。もちろん全区間通しの列車ではありません。主要駅間を結ぶ短距離列車を乗り継いでいくことにはなりますが、当時の824列車のスジと前後して最大39分の差をもってつながっていることを確認したのでした。ただし残念なことに、門司~下関間だけは列車の設定がなく、たどることはできませんでした。(2020年3月改正ダイヤ)このことから、乗れずじまいだったあの824列車を現在のスジを現在にたどって乗ってみようと思い、今回実行に移したという経緯です。