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田野浦公共臨港線遺構:北九州市 ※過去画像シリーズ

アシヲヂ / ashiwodi

門司港駅から港湾地区への貨物線 現在は門司港レトロ観光線として再出発福岡県

【遺構の景】過去画像シリーズ
田野浦公共臨港線は北九州市が運営していた貨物線で、JR門司港駅から0.9kmの位置の外浜駅から関門海峡に沿って北上、瀬戸内海側の港湾地区にある田野浦駅まで3.4kmの貨物線でした。JR門司港駅から外浜駅までの間は鹿児島本線の貨物支線で連絡され、港湾地区内にある様々な施設に物資を運送する貨物列車が運行されてきました。
廃止直前は福岡県糸田町の関の山鉱山から産出される石灰石を、三井鉱山セメント専用鉄道~平成筑豊鉄道~JR九州筑豊本線~鹿児島本線~田野浦公共臨港線と経由する貨物列車で田野浦駅近くの工場まで運んでいました。しかし2003年に三井鉱山が産業再生機構法の適用を受け、2004/03/25に貨物列車が運行終了、門司港~外浜~田野浦間を走る列車がなくなってしまい、同区間も2005/10/01より休止、2008/09/05に廃止となりました。
同線は貨物輸送の役目を終え廃止されましたが、門司港地区の観光需要の高まりを受けて観光鉄道での復活が模索され、2009/04/26に鹿児島本線貨物支線部分を含めた一部区間を再整備し、門司港駅隣接の九州鉄道記念館駅~雨ヶ窪信号場手前の関門海峡めかり駅までの2.1kmにおいて、特定目的鉄道の門司港レトロ観光線として復活、前後に小さなディーゼル機関車を連結したトロッコ列車が観光拠点となる場所を結んで走っています。ちなみに同区間は、第一種鉄道事業者は北九州市、第二種鉄道事業者は平成筑豊鉄道となっています。